様々なメディアで見つけた警察関連の言葉や隠語をまとめてみました。現代では使われていないものもあると思います。新しい隠語の作られ方は、おおよそ「単語の1文字を取り出して『マル』をつける」感じでしょうか。
目次
あ行
あ
- アカ
- 放火
- 「あいつアカやったらしいな」
- あいちゃん
- スリ
- 「あい」はスリを行う動作を形容した言葉
- アカイヌ
- 赤犬
- 放火または火事現場
- アカウマ
- 赤馬
- 放火または火事現場
- アカネコ
- 赤猫
- 放火、連続放火犯
- 赤○○は炎の形が動物に見えることが由来
- アカポリ
- 女性警察官
- 「あか」が女性を指します
- アキ
- 空き巣
- 後足(あとあし)
- 被疑者の逃走経路
- 穴掘り事件
- 被疑者の供述により山林で穴を掘って遺体が出てくる事件
- アヒル
- 制服警察官
- アポ電
- オレオレ詐欺犯からのなりすまし電話
- 洗う
- 詳しく調べる
- アンバコ
- 留置場
- 暗箱、暗い箱のイメージから
- あんぱん
- シンナー
い
- いかもの
- 偽物
- 「いかさまもの」の略
- イッカ、ニカ、サンカ
- 捜査一課、二課、三課
- 一六まわり(いちろくまわり)
- ぞう品(窃盗や強盗などの被害品)照会のこと
- 昔、質屋のことを「一六銀行」と呼んでいたことから
- 犬(いぬ)
- 密偵者
- インカジ
- インターネットカジノ
- 引致(いんち)
- 逮捕した被疑者の身柄をその事件を扱う所轄警察署に運ぶこと
う
- うかんむり
- 窃盗・空き巣
- 「窃」の字の旁がウ冠だから(しかし実際は穴冠)
- うたう
- 白状すること、謝ること
- 「○○にうたわせりゃいい」「もう○○はうたったらしいですよ」
- 打ち込み/うちこみ/ウチコミ
- 強制捜査を指す
- 「○○の自宅にウチコミに行く。その打合せをするぞ」
- うりこみ
- 密告
え
- エス
- 警察内通者、情報提供者
- スパイの「S」から
- えんこ/エンコ
- 小指
- 「お前、えんこツメてこい」
お
- 拝む
- 顔を見る
- 「的を拝んだし、今日は引き上げるぞ」(被疑者の顔を見たから、今日は引き上げるぞ)
- 送り込み
- 監察係が、監察対象者が自宅に入ったところを確認することそうを呼びます
- 監察係以外も使うのかは不明
- おしどり
- 二人組のスリ
- おでこ
- 警察官、制帽の旭日章を表わします
- 踊る
- 暴れる
- 「あいつ踊るから気をつけろ」(身柄拘束時のやりとり)
- オドリ
- 被疑者の現場での振る舞いのこと
- 窃盗犯が相手であれば、犯行現場での物色の方法や物色箇所を指します
- 手口と同じ意味か
- オフクロ
- 自分が所属する警察署の副署長
- 警察署のあらゆる業務管理を行っているナンバーツーとして、ヒト・モノ・カネを握っているため
- お宮(おみや)
- 事件が解決しないまま迷宮入りとなったこと
- 「あのヤマならお宮入りになったよ」「悔しい気持ち分かりますよ。扱った事件がお宮入りともなれば」
- オヤジ
- 自分が所属する警察署の警察署長
- 警察は閉じた部分社会であるため「警察一家」という言い回しが普通に使われています
- しかしながら警視庁/道府県警察の刑事部・捜査一課の課員が捜査一課長をそうは呼ばないため、あくまで警察署での呼び方です
- 「またオヤジに怒鳴られちまったよ」「オヤジの決裁はもうもらったのか?」「オヤジは現場をよく理解してくれて、交番にまでやってきて一緒に食事したりしてくれたよ」
- オンカジ
- オンラインカジノ
か行
か
- カイシャ
- 警察全体、または所属している所轄署・本部を指す
- 戒名(かいみょう)
- 捜査本部・特別捜査本部が設置された時、本部となった警察署の部屋の入口に張られる紙の事件名のこと
- 具体的な内容が書かれます
- 「けん銃使用によるXX郵便局連続強盗事件」
- 「医師による交際相手に対する不同意堕胎事件」
- かいもの師
- 万引き常習犯
- ガチャ
- 制服警察官
- カツ
- 恐喝
- かみ
- 令状
- 「ガサのかみ」で家宅捜索令状を指す
- カソウケン
- 科学捜査研究所
- ガサ
- 家宅捜索
- 「さがす」の逆さ読み
- ガサフダ
- ガサ札、捜索差押許可状のこと
- ガセ名
- 偽名
- ガセ=うそ情報
- がた
- 被疑者が警察官に抵抗する様子
- 片識(かたしき)
- 自分のことを一方的に知っている状態
- そこに住んでいる人物なら交番に詰めている警察官の顔を知っているはずですが、その警察官からしてみたら一方的に知られている「片識」の状態にあるということです
- 被害者女性から見たストーカーも「片識」の相手が多いそうです
- 空ヤマ(からやま)
- 存在しない事件、被疑者がやってもいない事件を指します
- 「空ヤマの引き当たりで1日付き合わされちまったよ」
- ガラ
- 身柄
- 被疑者の身柄のこと
- かぶら
- 犯行を否認すること
- 「かぶり」とも
- 「うたう」の反対語
- 完落ち
- 取調べにおいて被疑者が完全自供すること
- 一部自供は「半落ち」
- カンキ
- 管区機動隊
き
- キカン
- 機動鑑識隊
- キソウ
- 機動捜査隊
- キラキラ星
- 機動隊の警察官が昇任試験を受けて合格し、昇任配置で所轄署の地域課に配属され、またそこから機動隊に配属となって昇任試験を受けて合格し、昇任配置で所轄署の地域課に配属される――を繰り返してきた警察官を指します
- 機動隊の出番がほとんどない日本において機動隊所属の警察官は毎日訓練だけであり、空き時間をして昇任試験の勉強ができます
- 空き時間を利用して夜間大学に行っている人もいます
- キは機動隊、ラは地域課の警らを意味します
- つまり、機動隊→警ら→機動隊→警らときて昇任試験に合格するため、機動隊の「き」と地域課の警らの「ら」を取って「きらきら」星となります
- 悪口ではないもののやっかみは含んでいるようです
- 昇任試験を受けて合格し続ける成績優秀者として、警察本部の公安・警務部門に抜擢される人材を意味します
- 機動隊の警察官が昇任試験を受けて合格し、昇任配置で所轄署の地域課に配属され、またそこから機動隊に配属となって昇任試験を受けて合格し、昇任配置で所轄署の地域課に配属される――を繰り返してきた警察官を指します
- 逆バン
- 尾行している被疑者から逆に声をかけられること
- バンかけ(職務質問)の逆だから
- 強行犯
- 殺人・強盗・誘拐・放火などの罪を犯した犯罪者
- キョウヨウ
- 教養
- 教育訓練のこと
- キョウワイ
- 強制わいせつ
- ギョウヨコ
- 業務上横領
く
- グニ込み
- 質入れのこと
- 9-2=7で、9(ぐ)2(に)が7(しち、質)になるから
- 「あいつ、あの盗品を〇〇にグニ混んでたそうです」
- 虞犯(ぐはん)
- 罪を犯すおそれがあることを指す
- 虞犯者=罪を犯す恐れのある人
- 虞犯少年=罪を犯す恐れのある未成年
- 少年法により以下に該当する少年は家庭裁判所の審判を受けるそうです
- 保護者の正当な監督に服しない性癖がある
- 正当な理由がなく家庭に寄り付かない
- 犯罪者・不道徳な人と付き合う、またはいかがわしい場所に出入りする
- 自分や他人の徳性を害する行為の性癖を持つ
- 女子の割合が高いらしい
- 警察は虞犯少年を発見すると虞犯事由の具体的な内容や少年の性格、家庭環境、交友関係を調査し、14~17歳の場合は家庭裁判所に送致する
- 少年に保護者がいない、保護者の監督が不適当な場合委は児童相談署に通告する
- 少年法により以下に該当する少年は家庭裁判所の審判を受けるそうです
- くもる
- 行方をくらますこと
け
- 警察職員
- 警察署や警察本部で警察官とともに勤務はするものの、警察官と違って捜査権限は一切ありません
- 通訳の警察職員
- 通訳センターや国際捜査課で勤務し、取調べ時の通訳をしたりガサの現場や逮捕の現場にも赴くこともあります
- 普段は押収した外国語の資料の整理など、翻訳の仕事が多い
- 通訳センターや国際捜査課に所属する職員通訳のほとんどが海外留学経験者
- 通訳の警察職員
- 警察署や警察本部で警察官とともに勤務はするものの、警察官と違って捜査権限は一切ありません
- 警視庁照会センターの通話コード
- 00:該当なし
- 01:殺人
- 02:強盗
- 03:強殺
- 04:窃盗
- 05:公務執行妨害
- 06:暴行・婦女暴行
- 07:銃刀法違反
- 08:覚醒剤
- 09:凶器準備集合
- 10:放火
- 職務質問などで相手の素性を照会するときに使用します
- センターから「06が1件」という返答は「暴行・婦女暴行が1件」という意味となります
- 刑事
- 警察本部の刑事部所属、または所轄署の刑事課・生活安全課・組織犯罪対策課所属の警察官を指します
- 刑事事件を指すことも
- 刑総
- 刑事部刑事総務課の略
- 警ら用無線自動車
- パトカーのこと
- 法令用語では「パトカー」は使われません
- ゲソ
- 靴
- 「いいゲソ履いてるな」
- ゲソがつく
- 犯行がばれること
- ゲソ痕
- 靴跡のこと
- 「おい、早いとこゲソ痕とれよ」
- ゲソをはく
- 逃げ延びること
- ゲソもん
- 暴力団構成員のこと
- けっし
- 尾行
- ケツ持ち
- 風俗店などの背後についている暴力団
- ケツを洗う
- 前科を調べる
- 「洗う」は身元を調べる・詳しく調べる
- 検索
- 対象物を探すことです
- 検死・検屍
- よく使われているものの日本の警察では使わない言葉です
- 海外の警察ではよく見かけ、実際にあるそうです
- 現場(げんじょう/げんば)
- 現在進行形の事件の現場は「げんじょう」
- 過去の事件現場は「げんば」
- 現逮
- 現行犯逮捕のこと
- 現着(げんちゃく)
- 現場到着の略
- 現調(げんちょう)
- 現場調達の略
- 窃盗犯が侵入用具を現場調達することを指す
- 検土杖(けんどじょう)
- 長さ150cm、太さは竹刀ほどで中は空洞になっています
- 先端を地面に突き刺して先の側面に空いた小穴から中身を見ます
- 要は地中に埋まった遺体を見つけるための道具
- 現場設定
- 一般人に偽装した捜査員(通称「ステルス」)を現場に配置すること
こ
- 腰道具
- 拳銃
- 腰まわり
- 手錠や拳銃、警棒など帯革(たいかく)につける装備一式
- 公安講習
- 公安捜査員になるためのプログラム
- 勾延(こうえん)
- 勾留延長の略
- 公廨(こうかい)
- 警察署に入ってすぐの場所(ロビー等)を指す警察用語
- 通常は官庁、役所の建物を指すようです
- コウキ
- 交通機動隊
- コウチョウ
- 公安調査庁
- 交番
- 「交代で立ち番をする」から
- 明治14年に「派出所」と改称されたものの、平成6年に「交番」に戻った経緯がありmす
- 交番のシステムは海外にも広められていて、アメリカやブラジル、アジア諸国にも「KOBAN」として設置されるようになりました
- コクソウ
- 国際捜査
- 故買人(こばいにん)
- 盗品と知った上でその品物を買い取る人
- 故買屋(こばいや)
- 盗品と知った上でその品物を買い取る人、店
- ごめへん
- 精神病者、「精」の字から
- コレラ
- 常習者
- コロシ
- 殺人
- 工頭(コントウ)
- 日本にいる不法滞在者の中国人に対して偽造パスポートの販売や違法な手段による日本国籍取得をビジネスとする組織を指す
- 中国本土から密入国者を送り出す「蛇頭」に対して、日本での不法滞在をサポートする面から「工頭」と呼ばれているそう
- ゴンゾウ、ごんぞう
- 不良警察官、組織の足手まといになる警察官を指します
- 仕事をしない/仕事ができない警察官、後輩に仕事を押し付けたりする
- そのくせ態度が大きい、虚勢を張る
- 口だけは達者、屁理屈を並べる、パトロールに出れば油を売って過ごす
- 新しいことを覚えようとしない、仕事から逃げる
- 「あいつはゴンゾウだ」「ゴンゾウだから仕方ない」
- 仕事に積極的ではないため、最初に配属された交番勤務のまま刑事課などに登用されることなく、定年まで過ごす
- 交番を転々とします
- あるケース
- 駐車場で次々と車のドアをこじ開けている男がいたので交番に駆け込んで通報すると、応対した警察官(ゴンゾウ)が「まあお掛けなさい」書類を出して「あなたの名前は?住所は?いま何をしていたの?」おっとりしていて緊急性のかけらもない状態だった
- その警察官を説得してようやく駐車場に行ったものの男の姿はなく、その警察官は数台の車を調べて「確かにやられているようですね」と臆面もなく言った
- 結局その男が捕まらなかったようです
- 不良警察官、組織の足手まといになる警察官を指します
- ごんべん
- 詐欺師・詐欺事件のこと
- 「詐」の字から
さ行
さ
- サ
- 巡査を指します
- 再臨検(さいりんけん)
- いわゆる「現場百遍」のこと
- さっちょう
- 警察庁
- 警視庁も含めて「霞ヶ関」とも
- サツ官
- 警察官に対する僭称
- 雑踏警備(ざっとうけいび)
- お祭りやイベントなどでの警備
- 道路封鎖している場合は迂回路の案内や迷子の保護、酔っ払いの保護、トラブル・もめ事の仲裁、具合の悪い人の介抱などをします
- イベント会場ではドローン規制があるため、使用者への注意などもあります
- さくら
- (1) 売春
- 桜は春に咲くことから「さくらをやっている」=売春行為を指します
- (2) 政治家
- 自衛隊桜模様のバッジから
- (1) 売春
- 桜田商事
- 警視庁のこと
- 「桜田商事本店」は警視庁本部を指す
- 桜田門
- 警視庁のこと
- 桜田門外の角地にあるため
- 警察官が自分の素性を隠して「俺のカイシャは桜田商事だ」というのはここから来ている
- サチョウ
- 巡査長
- さつかん
- 警察官
し
- シ
- 警視
- シーリング
- 概算要求基準
- 毎年、財務省が各省庁の予算要求に先立ち、あらかじめその要求額に設ける上限のこと。 1984年度までシーリングと呼んでいた。
- 転じて組織の予算を指している模様
- 概算要求基準
- ジ
- 刑事
- 沈める
- 盗品を現金化すること
- 支店(してん)
- 所轄署
- 失尾(しつび)
- 尾行相手を見失うこと
- 品触(しなぶれ)
- 窃盗などの被害品
- しのぎ
- 暴力団員の利益を得る方法
- ジラ
- 自動車警ら隊
- 自ら隊(じらたい)
- 自動車警ら隊
- 蛇頭(じゃとう)
- 中国本土から日本へ中国人を密入国させる組織・団体を指す
- 蛇頭という組織があるわけではない
- スネークヘッドとも呼ばれている
- 中国本土から日本へ中国人を密入国させる組織・団体を指す
- 術科(じゅつか)
- 柔道・剣道・逮捕術・拳銃射撃・白バイ運転等の、警察の遂行能力に必要な肉体を使う技術のこと
- 常人逮捕(じょうじんたいほ)
- 私人による現行犯逮捕
- ジュウシン
- 住居侵入
- 重要参考人
- 「限りなく犯人に近い被疑者」という意味合いで使われていることが多いものの、マスコミ・メディア用語であり警察官は使わないようです
- 限りなく犯人に近い・遠い関係なく、警察官として使う言葉は「被疑者」になります
- 捜査において重要な供述や証言ををしている人物を重要参考人と呼んでいる
- 「限りなく犯人に近い被疑者」という意味合いで使われていることが多いものの、マスコミ・メディア用語であり警察官は使わないようです
- 巡連
- 巡回連絡の略
- ジンイチ
- 人事一課、つまり監察係を指します
- ジンテイ
- 人定
- ある人がいったい何者であるかを確認できる情報のこと
- 職務質問において免許証などの身分証を確認されるのは、氏名・住所・生年月日などの「人定」を確認するため
- 通常逮捕のため逮捕状を申請するさいに必要な情報となります
す
- スジ者
- 筋者
- 暴力団員、不良者
- 吸い出し
- 監察係が監視対象者が自宅を出て立ち回り先や登庁を確認することをこう呼んでいます
- 監察係以外も使うのかは不明
せ
- セイアン
- 生活安全課/部
- 制服警官
- いわゆる交番のお巡りさんを指す
- 「私は制服警官ですからね。捜査はできません。専門の部署に引き継ぐだけです」
- センダツ
- 占有離脱物横領
- 占離
- 占有離脱物横領の略
そ
- 総会屋
- 株式会社の株を若干数保有した株主として株主総会に出席し、金品を得る目的で企業や経営者を誹謗中傷したりその進行を妨害する組織
- 会社法により禁止されている
- ソウホン
- 捜査本部の略
- ぞう
- ぞう品の略
- ソタイ
- 組織犯罪対策部(課)
- 卒配
- 卒業配置の略
- 警察学校を卒業して初めて第一線の警察署に赴任した警察官を言います
- ゾロ
- 盗みやスリで得た品物を指します
た行
た
- 逮捕
- 行政権を行使して被疑者の身柄を拘束すること
- 多くの物語では逮捕でクライマックスを迎えるものの、実際の警察官にとってはそこからが本当の勝負になります
- 逮捕後最大72時間で身柄を検察に送致せねばならないため
- 証拠固めは事前に済ませているものの、漏れがないかさらに裏取り/引当り捜査をします
- 大量な事務処理の始まりでもあります
- 逮捕状
- 特に言及なければ通常逮捕の逮捕状を指します
- 代用刑事施設
- いわゆる留置場のことです
- 刑法上、身柄拘束された人は刑事施設(いわゆる刑務所)に収容して捜査・取調べを行うのが基本ですが、警察署内にある留置場を代用刑事施設として利用することもできます
- 現在はほとんどがこれで運用されているようです
- タタキ
- 強盗
- 住民をたたき起こして侵入することから
- 抱っこ
- 被疑者やその関係者をホテルなど警察の監視下に置くこと
- 事実上の軟禁、身柄拘束でもあるため問題が多いようです
- タテガキ
- 捜査書類や司法書類を指します
- 捜査書類は捜査において作成されていく書類
- 司法書類は刑事裁判において確定有罪判決を勝ち取るために作成されてゆく書類
- 昔は縦書きだったためこう呼ばれたそうです
- 現在はA4横書き
- 捜査書類や司法書類を指します
- ダフ屋
- チケットの転売屋
- チケットを意味する「札」を逆から呼んだもの
- タレ
- 被害届
- 「マルガイ(被害者)がタレ(被害届)を出しに来たんですけど、にぎっておきました(被害届を受理しないように仕向けました)」
- たれ込み、タレコミ
- 密告
ち
- 知能犯
- 贈収賄・詐欺・背任などの犯罪を犯した犯罪者
- 帳場
- 捜査本部
- チクリ
- 密告
- チャカ
- 拳銃
- 撃鉄を上げる時の音「カチャ」を逆さ読み
- 関西方面で使われています
- チンコロ
- 密告
つ
- ツウ
- 通謀、相手方と示し合わせて企むこと
- 「ツウしているのは一体誰だ!」
- ツウタイ
- 通常逮捕のこと
- つっこみ
- 強姦
- ヅク
- 気づくの略
- 「お前ヅカれてんぞ」(お前気づかれているぞ)「俺はヅカれないうちに帰るわ」(俺は気づかれないうちに帰る)
- つめたいの
- 覚醒剤
て
- デカ
- 刑事
- 警察が発足した明治時代の私服捜査員は、当時一般的な服装だった着物を着て偽装しており、着物の四角い袖の形から「カクソデ」と呼ばれていました
- その後、犯罪者たちの符丁として最初と最後の文字を入れ替えて「デソクカ」となり、それがさらに略されて「デカ」と呼ぶようになったそうです
- 一つの通説であり諸説あるようです
- デカ長
- 巡査部長の刑事
- デメン/デメンさん/出面取り
- 北海道弁で「アルバイト」や「日雇い労働者」を指す
- 語源は出面(でづら)を数えるの「出面」やDay menなど
- 「デメン賃いくらだった?」「ここはデメンの寄せ場になってたのか」
- 北海道弁で「アルバイト」や「日雇い労働者」を指す
- でもしか警察官(デモシカ警察官)
- 「警察官でもやろうか」「警察官にしかなれない」のように後ろ向きな気持ちでなった警察官を指します
- 「でもしか」が昭和中期ぐらいの言葉なので、平成以降は言葉としてあまり使われていないと思います
- デュープロセス
- 国家が個人に対して刑罰等の処分を与えるさい、法律に基づいて適正な手続きを保障しなければならないという法の原則
- テンプラ
- 偽造ナンバー着用、ナンバープレートを外した不審車
- 点検
- 外部で捜査協力者等と落ち合うさい、約束した時間より前について相手やその周囲をチェックする
- 捜査協力者が何か仕込んでいないか、それとも捜査協力者が犯罪組織等にマークされていないかをチェック
- 捜査協力者を守るためでもあります
- 「入店後5分間は確実に点検することだ」
と
- 賭博
- 賭事(とじ)と博戯(ばくぎ)の2つを合わせた言葉
- 賭事:勝負事の結果に参加者が関与できないもの
- 博戯:勝負事の結果に参加者が関与できるもの
- 飛ばし/トバシ
- 犯罪組織が利用する携帯電話で、使用者と契約者が異なっているもの
- 使用者が使った料金の支払いを契約者に「飛ばす」ため、そう呼ばれる
- 犯罪組織が利用する携帯電話で、使用者と契約者が異なっているもの
- トリカン
- 取調べ監督官
- ドリンク
- ノミ行為
- 先物取引等で客からの注文を正しく受けずに手数料や預かった委託金を騙し取る行為
- 競馬や競輪・競艇等の公営ギャンブルで、正規の関係者以外が胴元となって違法にギャンブルを開催する行為
- ノミ行為
- ドローン規制
- 航空法によるドローン規制
- 空港周辺、150m上空、人口密集地区、夜間飛行、目視外飛行、第三者の30m未満、イベント会場上空、危険物の輸送、物を落としてはならない
- 航空法以外によるドローン規制
- 国の重要な施設・外国公館・原子力事業所等の周辺、私有地の上空、条例による制限、電波法に抵触する行い、道路からの離着陸
- その他の要注意ポイント(国土交通省の航空・無人航空機の飛行ルールに記載されている事例)
- 高速道路や新幹線の上空を飛ばす、鉄道車両や自転車が突然飛び出してくる場所、高圧線・変電所・電波塔及び無線施設付近(電波障害を起こす可能性があるため)
- 航空法によるドローン規制
- 泥棒にも三分(さんぶ)の理
- 泥棒にも三分の道理、盗人にも三分の道理、とも
- 泥棒が盗みをすることにもそれなりの理由がある、ということです
- どんなことにでも理屈をつけようと思えばつけられることの例え
な行
な
- ナガムシ
- 長期刑のこと
- なこ
- ヘロイン
- 「粉」の逆さ読み
- ナシ割り
- 「品割り」の逆さ言葉から
- 遺留品や証拠品の捜査、被害品から犯人が判明すること
- 盗犯刑事なら被害品が質屋やリサイクルショップに流れていないかをチェックして回ります
- ナマヤス
- 生活安全課/部
に
- にぎる
- 被害届を受理しない
- 「タレ(被害届)をにぎっておきました」
- 二人称
- 通常、警察官同士で会話をする場合は職制か階級で呼ぶ
- 同じ所属であれば名前やあだ名になるそうです
- にらみ
- 法廷での公判対策の一つ
- 取調べを担当した刑事が公判の傍聴に行き、被告人に「ちゃんと取調べで自供したように事実を話せ」とプレッシャーを与えること
- 二本立て
- 二人組
- 人着(にんちゃく)
- 服装、着衣、身に着けているもののこと
- 用例
- 「マル被の人着にあっては、身長170センチ前後、肩までの長髪に白色マスク、黒いジャージ様の上下に青色スニーカー、ただし右足用を現場に遺留している――」
- ある人を連日尾行している最中「では今朝の○○についての人着を共有してくれ」
- 「防犯カメラの映像を入手した。被害者と一緒に歩いている人物の人着が見て取れる。頭に叩き込んで聞き込んでくれ」
- ニンドウ
- 任意同行の略
- 人蛇(にんじゃ)
- 日本へ密入国するため蛇頭に依頼した中国人の密入国者を指す
ぬ
ね
- ねむらす
- 殺人
の
- のび
- 泥棒
- 忍び込みの「忍び」から
- ノビ師
- 忍び込みの被疑者
- ノミ屋、ノミ行為
- 競馬等の公営競技を利用して私設の投票所を開設している者、行為を指します
- 知人から「公営競技の馬券を買ってくれ」と頼まれて金を渡されたものの、それで馬券を買わず飲食等で消費してしまい、万が一その馬券が的中したら配当金を自腹で払うこともできる
- この行為を「馬券を飲む」こととして、それを生業として常態化させたのがノミ屋
- 飲む
- 逮捕時に白状しなかった余罪のこと
- 「前刑の時に飲んだ話があるんですが……」
は行
は
- ハコ
- 交番
- ハコチョウ、箱チョウ、箱長
- 交番所長を指す
- 通常は警部補、小さい交番であれば巡査部長が担当し、大規模な交番であれば警部が担当
- 警部や警部補なのに交番所長ではなくヒラの警察官として勤務している場合、何か不祥事を起こした懲罰異動やその他の事情があると思われる
- ハコ師
- 電車専門のスリ
- ハタケ
- その警察官の専門分野のこと
- パチンコ
- 書類や通達上で使われる言葉としては平仮名の「ぱちんこ」
- はつに、初荷
- 新年に入って初めての逮捕者
- ハジキ
- 拳銃
- 「弾く」ことから
- バシタ
- ヤクザやその界隈にいる男性の妻や彼女、愛人を指す
- 下場(立場が下、性交のさい下になる側)の逆語
- テキヤの3つの掟として「バヒハルナ(売上金をごまかすな)」「タレコムナ(組織のことを警察にたれこむな)」「バシタトルナ(仲間の愛人を取るな)」があるそう
- パトカー
- 警察官同士だと「パトカー」よりは「PC」と呼びます
- ハム
- 公安
- 「公」の字から
- ハムイチ、ニ、サン
- 公安一課、二課、三課
- 半落ち(はんおち)
- 一部自供
- 全面自供は「完落ち」
- バンかけ
- 職務質問、「こんばんは」の「ばん」をかけることから
- ハンチョウ
- 警部補の階級、係長
ひ
- ビ
- 警備部(課)
- ビーシア
- 公安調査庁
- 非違(ひい)
- 警察の不祥事のこと
- 事案として見た場合は非違事案、行為として見た場合は非違行為
- ひかえ
- 警察手帳を見せること
- 水戸黄門が印籠を見せてお付きの者が「控えおろう!」としていたドラマに由来しているかもしれません
- 引当り
- 被疑者や参考人を現場に同行させ、その供述内容を確認する捜査
- ひっかけ
- 合鍵、ピックなど解錠工具のこと
- ひっかけ泥棒
- ヒトイチ
- 人1、つまり人事一課の監察を指します
ふ
- フライパン
- 恐喝
- 「カツを揚げる道具」に由来
- ビラ
- 背広
- 「いいビラ着てんな」
- ヒトゴト
- 人事
- ブ
- 警部
- プー屋
- ダフ屋のこと
- 「キップ」の「プ」から
- 福祉犯
- 少年少女の心身に有害な影響を与え福祉を害する犯罪を指します
- ブツ
- 証拠、証拠物件のこと
- 婦警
- 女性の警察官
- 言葉として使われていたのは平成の初期ぐらいまでとなり、平成11年の男女雇用機会均等法の改正以降はNGワードになった模様です
- そのまま「女性警察官」と呼ぶか、略して「女警」(じょけい)と呼ぶことも
- ブチョウ
- 巡査部長
- 部長刑事
- 巡査部長の刑事
- ふみこ
- 窃盗
- 刑法235条に規定されているため
- ぶらさがる
- 首つり
へ
- ベントウ
- 執行猶予
- 弁当持ち
- 執行猶予中の人
ほ
- ホ
- 警部補
- 報告書上がり
- そのまま報告書が仕上がって捜査が終了したことを指す
- 「報告書上がり。この件に関する捜査は終了したってことだ」「報告書上がりました。チェックお願いします」
- ホシ
- 犯人、被疑者
- ポスト
- 立ち番をしている制服警察官
- 本官
- 警察官の一人称
- 現在は使われていないようです
- 本職
- 警察官の一人称としてメジャー
- ちょっと卑下するなら「小職」
- 本店(ホンテン)
- 警察本部
- 本庁
- 警視庁所属の警察官が言った場合は、警視庁本部のことを指す
- 道府県所属の警察官が言った場合は、警察庁のことを指す
ま行
ま
- 前足
- 被疑者の犯行前の足取り
- 前持ち
- 前歴者
- いわゆる「前科持ち」
- マサ
- 警視正
- マッポ
- 警察官
- 警察が発足した明治時代、警察官は政治家と同様に旧薩摩藩出身者が多かったことから、警察官に対して「さつまっぽ」と呼ぶようになり、それが略されて「マッポ」となった
- マト
- 的割り捜査の対象となる被疑者を指します
- 「そいつ、3か月ぐらい前に別のマトで〇〇行った時に見かけたよ」
- マトリ
- 麻薬取締官
- マエモン
- 前歴者
- マルX
- 警察署長
- マルキ
- 機動隊
- マルヒ/マルイチ
- 被疑者
- マルガイ/マルニ
- 被害者
- マルサン
- 参考人
- マルモク
- 目撃者
- 「マルモク通報でひったくり発生」「鋭意マルモクの確保に努められたい」
- 24時間勤務であれば100回以上使っているような言葉だそうです
- マルタイ
- 対象者
- 相手が被疑者かどうかに限らず、対象となる人はマルタイとなる
- 警察官によっては恋愛感情を抱いた異性をマルタイと呼んでアプローチしていることもあるそうです
- マルビー
- 暴力団
- マルボウ
- 暴力団対策課
- 豆泥棒
- 強姦
み
- 密行
- 機動捜査隊が捜査車両(覆面パトカー)で持ち場を流していること
む
- 無キズ/無印(むじるし)
- 前歴のないこと
- キズ/印=前歴
- むくどり
- 詐欺、賭博の被害者
- ムクドリが取られやすいところに巣を作ることに由来
め
- 目/目ん玉
- 目撃者
- メンがある
- 面識があること
- メンきり
- 内偵などで容疑者の顔写真を撮ること
- めんた
- 女性のこと
- 面通っている
- 面識があること
も
- モサ
- スリ
- 「モサ係」=スリ担当刑事
ら行
ら
- 老板(ラオバン)
- 中国語で「親方」や「ボス」を指す
- ラムネ
- 覚醒剤
り
- 累犯
- 同じ犯罪を何度も繰り返すこと
- 旅舎検(りょしゃけん)
- ホテル等の宿泊者チェック
- リモコン席
- 所轄警察署の通信指令指揮所を指す
- 警視庁での通称
- 交番にある警察電話から「はい、警視庁です」「すいません。○○署のリモコン席にお願いします」「○○署のリモコン席ですね。お待ちください」……「はい、○○リモコンです」「すいません。○○の××が――」
- リュウカン
- 留置管理課の略称
- 「リュウカンから電話だってよ。○○がお前に会わせろと暴れてるらしい」
る
れ
- レツ
- 共犯者
- 令請
- 令状請求
ろ
- ロク
- 死者・死体
- 「南無阿弥陀仏」が6文字だから
- ロープ、ロップ
- 縁故
や行
や
- ヤッパ
- 刃物
- やさぐれ
- 家出人
- ヤジルシ
- 異動のこと
- 警察だけでなく他の官公庁や民間企業でも使っているそうです
- やど
- 留置場
- 「ブタ箱」「とめば」とも言います
- 刑務所は「べっそう」
- ヤサ
- 家、隠れ家、アジト
- 「あいつのヤサを探せ」
- ヤマ
- 事件、犯行
- ヤマ踏み
- 犯行を行う
- やまみ
- 実況見分
ゆ
- 有線
- 電話
- 無線に対して言う
- ゆみへん
- 強盗、強姦など
- 「強」がつく犯罪
よ
- ヨイアキ/宵空き
- 宵の時間(夕暮れ時)帯の空き巣を指します
- 容疑者
- 被疑者のことを指します
- マスコミ・メディア用語であり警察官は「容疑者」を使いません
- 「被疑者」を使います
- 妖精さん
- 事件現場で働かない中高年の警察官を指してそう呼ぶそうです
- 横
- 横領のこと
- よばい
- 強姦目的の住居侵入のこと
- 最近では「ホスト」のことを言う場合もあるそうです
- ヨンパチ
- 逮捕して被疑者の身柄を検察に送致するまでのタイムリミット、48時間のこと
わ行
わ
- ワッパ
- 手錠
- 割れ窓理論
- 窓ガラスが割られた1軒の家を放置しておくと、その地域の犯罪発生率が上がるというもの
- 割れた窓を放置しておくということは、その家の住人が自分の家に関心がないことはもとより、それを指摘する地域住人もいないことから「隣家に無関心な地域」だと思われてしまい、そこを突いた犯罪者が空き巣などを起こして犯罪発生率が上がるという現象
を
ん
アルファベット
- A級署
- 大規模警察署
- D型ハウス/D型倉庫
- Dの字の直線を床に置いた形、かまぼこのような形をしたビニールハウス/倉庫
- PS
- 警察署
- PB
- 交番
- PC
- パトカー
- PM
- 警察官
- S
- スパイ
- 捜査協力者
数字
- 176
- 強制わいせつ
- 刑法第176条「強制わいせつ」から
- 177
- 強姦
- 刑法第177条「強制性交等」から
- 199
- 殺人
- 刑法第199条「殺人」から
- 235
- 窃盗
- 刑法第235条「窃盗」から
- 236
- 強盗
- 刑法第236条「強盗」から