[警察小説メモ] 捜査

捜査の種類

地取り捜査

現場付近を区分け(地割り)して、それぞれ担当となったエリアに赴いてそこの住民や労働者等に事件のことを聞き込みする捜査のことを地取り捜査と呼んでいます。

捜査本部が設置されたような事件の場合、現場に近い場所は本部と所轄警察署の捜査員が、離れた場所だと所轄警察署のベテランと若手の捜査員、さらに遠いと一人で担当することもあるそうです。(割り当てられるのは若手や経験の浅い捜査員が多い)

  • 聞き込みする内容
    • 被害者を知っているか、現場を通ったことがあるか、変わったことはなかったか、不審な人間・車を見なかったか、不審な物音は聞かなかったかを聞きます
    • 「犯行時刻に物音はしたか」のような聞き方はしません
      • 「この○○というテレビ番組がやっていた時間に何か物音はしなかったか」という調子で聞くと思い出しやすく、余計な先入観も与えないため
    • ついでにその人のアリバイも聞きます
      • 出勤は何時か、どのコースか、帰りは何時か、事件当時は何時頃どういう行動を取ったか

識鑑(鑑取り)捜査

被害者の関係者を調べ上げる捜査がこの識鑑や鑑取りと呼ばれる捜査です。略称は「識」や「シキ」「鑑」とも。家族、親戚はもちろん、職場の同僚、友人、交際相手、行きつけの居酒屋等、関係者を調べ上げます。

被疑者にたどり着くケースが一番多い捜査になるため、担当するのは捜査一課の古参やベテランの捜査員が多いそうです。(被疑者にたどり着きやすいため、警視総監賞や本部長賞を貰うことが一番多いそうです)

  • 識鑑/鑑取り捜査の内容
    • (殺人事件なら)被害者の生前の行動、最後の足取りの解明、交友関係の解明、それらへの聞き込みとアリバイ確認
      • 職場、友人、交際相手、電話の発着信の相手、メールの相手
      • 殺人事件捜査では、被害者の家系を調べる調査が常道となっています
    • 捜査だからといって勤務先に行くのは不適切であるため、基本は相手の帰宅直後を狙います
      • 事前に連絡はしません(事前に連絡してしまえば断られたりしてしまうため)
      • ケースバイケースで勤務先近くを狙って無理やり会い、威圧感を与えることもあるそうです
    • 相手が女性の場合に男性警察官1名で訪れるのはNGとなり、女性警察官を同行させるか男性2名で訪問します(無用なトラブルを避けるため)
    • 窃盗事件等の被害者の場合は事前に連絡をして訪ねると「こんな時間まで捜査してくれている」と受け止められ、ほとんど断られることはないそうです

聞き込みの相手が全員協力的であることはまずありません。以前に交通違反で青切符を切られて警察官を嫌っていたりするケースも多いそうです。そういう雰囲気を察した場合は雑談等で心を開かせながら聞きこみます。

  • 心を開かせる方法
    • 相手の情報を事前に知った上で、興味を引く話題や逆に相手が捜査員に対して同情するような嘘をつくこともあります
    • 電話がかかってきたフリをして「ああ、明日は○○の運動会だろ?分かってる」相手「刑事さんも大変ですね。お子さんおいくつですか?」「小学5年生なんですよ」「え、うちも一緒なんですよ」「奇遇ですねえ」(本当は子供なんていないし、相手に小学5年生の子供がいることも知った上での嘘)

証拠品捜査

現場に残された凶器等の遺留品について、その販売元や入手先を割り出して被疑者に迫っていく捜査を指しています。

被害者を刺し殺したナイフや現場に落ちていたハンカチから証拠品捜査をするケースでは、そのハンカチからメーカーを割り出し、卸売業者から小売店を辿って店の販売記録や監視カメラから被疑者の候補を探しては潰していくような地道な捜査です。

  • 現物がないような、例えば現場に残された足跡から犯人が履いていた靴を特定して、そこから販売ルートを探るような捜査もあります

以下のような成功例があります。

  • 平成2年に発生した池袋のラブホテル殺人事件では、遺留品となるメガネのフレームが被疑者に繋がると睨んで製造元を捜査しました
    • 製造された3,400本について問屋と小売店を辿ったものの顧客台帳にはフレームの型までは記載されておらず、購入者が特定できたのは500本でその中に被疑者はいませんでした
    • しかし捜査中に若い刑事が「レンズをフレームにはめ込む時に縁をカットする『玉擦り機』について、そのカット面には機械の特徴が出る」ことを聞き込み、専門家に鑑定してもらって玉擦り機を特定し、首都圏では150機しかないことを割り出しました
    • その中から遺留品のメガネの度数と同じものを扱った記録を割り出し、被疑者の特定に繋がりました
  • 昭和61年の有楽町三億円事件では、犯人グループが車に残した大量の遺留品から捜査を開始しました
    • マイケルジャクソンの人面マスク、催涙スプレー、コート、毛布などが残されていました
      • 人面マスク・催涙スプレー等は犯人グループが用意したものでアシがつきにくい方法で購入している可能性が高いと考えられ、一方で毛布は生活用品をそのまま使った可能性が高く被疑者に結びつくと考えました
    • 結果的に毛布から被疑者のフランス人が浮かび上がりました

一方で以下のような失敗例もあります。

  • 平成元年に起きた杉並の資産家老女失踪・殺害事件では、不動産ブローカーとつるんでいた保険代理業の男を有力な被疑者として追っており、岐阜県の山中で発見された白骨死体がその男の者と似ていることが発覚しました
    • 警視庁は現場近くに落ちていたメガネから販売ルートの捜査を行い、店を特定し、その購入者が保険代理業の男だと特定しました
    • しかし同じく販売ルートを追って同じ店まで特定した岐阜県警察は購入者が保険代理業の男だと特定できませんでした
      • 岐阜県警察の捜査員は伝票チェックを店員に依頼してしまい、その店員が伝票から保険代理業の男を見逃してしまったためでした
      • 一方で警視庁の捜査員は伝票チェックを自分で行い特定に繋げました
    • 「自分の目で見、耳で聞いたこと以外は信じるな」という教訓だとされています

おとり捜査

罪を犯す可能性がある人物に対して、捜査員や協力者が犯罪の実行を働きかけ、現行犯で逮捕する捜査手法を指します。薬物や拳銃の所持・売買等、確固たる証拠があってその場で検挙できるタイプの犯罪で行われるケースが多いようです。

  • おとり捜査には2種類あります
    • 犯意誘発型
    • 機会提供型

犯意誘発型

犯罪の意思がない人物に対して捜査機関が働きかけて犯意を生じさせ、実行に至ったところを検挙する手法です。

メールで違法ポルノ商品の購買意欲を促して購入した人物を逮捕するようなケースが該当し、違法な捜査とされています。

  • 警察庁の銃器摘発キャンペーンに対して幹部からプレッシャーを掛けられた北海道警察の警察官が、捜査協力者のパキスタン人に対して「来日するロシア人から拳銃を持ってこさせろ」と中古車と拳銃を交換させた稲葉事件がありました
    • 裁判では「パキスタン人が犯罪をそそのかした事実がない」とされ違法になりませんでした
    • 当事者の告白本で詳しく話されています

機会提供型

犯罪の意思を持っている人物に対して捜査機関が働きかけ、実行の機会を与えて犯行に及んだところを検挙する手法です。適法とされています。

  • 兵庫県で起きた牛の生レバーを提供した事件では、市民からの通報を受けた捜査員が客を装って来店し、生レバーを勧めてきたところを検挙しました
  • 犯罪を行うつもり=生レバーを提供している店、犯行が行われるようなチャンスを作る=捜査員が身分を隠して来店、というおとり捜査だと言われています

泳がせ捜査

おとり捜査(機会提供型)の一種でコントロールド・デリバリーとも呼ばれています。対象者の違法行為が発覚してもすぐに検挙せず様子を見ながら監視し続け(泳がせ)、犯罪の全体像やが判明してから検挙する捜査手法です。

薬物捜査では規制薬物を所持した外国人を入国させて泳がせて末端の使用者や関係する犯罪組織等を把握した上で、一斉に検挙する等が行われています。

行動確認

略称は「行確」と呼ばれ、捜査対象者を尾行し、相手の自宅や勤務先、立ち寄り先や会った相手等を特定し把握する捜査です。

  • 尾行時は深追いせず、気づかれそうになったら尾行を打ち切ります
    • その場所に溶け込む目立たない服装をします
    • 二人で話しながら普通を装う等

内偵捜査

内偵捜査とは被疑者や関係者に気付かれないよう秘密裏な捜査を総括したような意味で使われているようです。そういう意味ではおとり捜査や泳がせ捜査、行動確認も含まれると思います。そういった捜査をして相手の情報を全て手に入れます。

ある売春斡旋容疑の事件では、対象となる店の女性従業員に接触して非公式に捜査協力を依頼していました。情報提供の結果、その店が従業員のデリバリーヘルスサービスの売上げの20%を受け取っており、客と従業員の間で売春が成立すると料金が上乗せされ、そのうちの30%を店が受け取る約束になっていました。

この実体から売春防止法における「周旋罪」に当たるとして捜査を続行し、逮捕状を請求して逮捕に至りました。

車当たり捜査

車によるひき逃げ事件で被害者の体や道路に残された遺留品から特定された車について、同じ車種を持つ亜人を1軒1軒当たる捜査です。

  • 「近くでひき逃げ事件があったのご存じですか?その関係で1軒1軒回ってるんですよ」

手口捜査

犯罪の手口を分析して被疑者を割り出す捜査手法で、侵入や物色の癖から犯行現場での行動等で窃盗の前歴者を絞り込むものです。現在はシステム化(手口記録)され似た手口の情報が瞬時に分かるようになっています。

  • この手口捜査はプロファイリングとほとんど同じ

邀撃(ようげき)捜査

事件の情報や犯行手口等から被疑者が次に起こす犯行の場所の予想を立てて張り込み等をし、現行犯逮捕する捜査です。

この邀撃捜査がシステム化されたものがコムスタットです。国内では神奈川県警察が最初に導入したもので、過去に起きた犯罪情報を分析し次に同様の犯罪が発生する場所を予測するものです。

的割り(まとわり)捜査

同一手口の空き巣犯罪が特定の地域で多発しているような時、同じ手口を持つ前科者の中から10名程度にアタリをつけて行動確認する捜査です。

ギャンブル等の立ち回り先を捜査し、的を拝み(相手の顔を確認し)、尾行してヤサ(自宅等)を突き止めて行動確認をし、犯行を確認して、逮捕令状を請求し逮捕して取り調べ、余罪を追及します。

  • 優先順位は一番可能性のある相手から
  • ヤサさえ確認できればほぼ逮捕したも同然

品割り捜査(ナシ割り)

被害品や証拠品から被疑者に迫っていく捜査のことです。窃盗事件であれば盗品が質屋やリサイクルショップに流れていないか店を訪ねて回り、盗品が見つかれば防犯カメラや買い取り時の個人情報等から被疑者を特定するものです。

公開捜査

警察の捜査は情報公開が被疑者を有利にさせてしまったり、被害者や関係者の名誉を傷つけないよう秘密の厳守が原則となっています。しかしこの原則に反して情報公開がデメリットよりメリットが大きいと判断された場合に行われるのが公開捜査となり、主に以下の3パターンがあります。

  • 既に名前や容貌が特定されているが、その行方が分からないもの
  • いまだに被疑者が特定されていないもの
  • 身元不明の死体で事件性のあるもの

交番や駅、町内会で設置された掲示板等へ指名手配書が掲示されるとともに、ウェブサイトでの公開や、主要ポータルサイト上での広告、年末になるとチラシの配布や報道番組等で訴えかける等を行っています。

名前や容貌は特定済みで行方が分からない

警察庁指定 重要指名手配

千葉県警察ホームページ/犯罪捜査にご協力を「重要氏名手配」より引用、URL、2023年9月23日閲覧

指名手配がそれに該当します。警察庁指定の指名手配と、警視庁/道府県警察の指名手配があります。

公開される情報は、顔写真と容疑、事件の概要と、被疑者の住所・出身地・身長・体型・氏名・生年月日・年齢・身体特徴等。

いまだに被疑者が不明なもの

上祖師谷三丁目一家4人強盗殺人事件



警視庁/上祖師谷三丁目一家4人強盗殺人事件より引用、2020年5月31日閲覧

警視庁ホームページ「上祖師谷三丁目一家4人強盗殺人事件」より引用、URL、202年5月31日閲覧

平成12年に発生した世田谷一家殺害事件のように、凶悪犯罪や社会的危険性の高い事件かつ被疑者が分かっていないものが該当します。

警視庁ではここで公開捜査の一覧を掲載しています。

  • 原則として被疑者が成人のものを対象としているが、罪状が凶悪であれば少年であっても公開捜査に踏み切るパターンもあるようです

また、交通事故(ひき逃げ等)の立て看板で情報提供を募っているものもあります。

  • 「目撃者を探しています」から始まって、日時と出来事の超概要(ひき逃げ事件、自転車と普通車の事故等)と、連絡先の警察署の電話番号が書かれているものです
      • 目撃者求む!
      • 令和○年○月○日 ○時○分ごろ、この場所で○○○○(自転車、普通車、歩行者等)と○○○○(自転車、普通車、歩行者等)の○○○○(自転車同士の衝突等、事故を示す内容)交通事故が発生しました
      • 心当たりの方、目撃した方は左記までご連絡ください
      • 連絡先○○-○○○○-○○○○(電話番号)○○警察署交通課
  • 交通事故のものが多いものの、中には喧嘩の目撃者捜しをしているケースもあるそうです

身元不明の死体で事件性のあるもの

警視庁/道府県警察の各ウェブサイトで詳細を公開し情報提供を募っています。

掲載されていた一例は以下となります。

  • 番号
    • 1342
  • 亡くなった日(推定)
    • 平成30年1月8日
  • 性別
    • 男性
  • 年齢(推定)
    • 30~50歳
  • 身長(推定)
    • 175~185cm
  • 身体的特徴
    • 小太り
  • 着衣
    • 青色ジャンパー
    • 黒色トレーナー
    • カーキ色半袖Tシャツ
    • ズボン
    • 紫色運動靴(27.5cm)
  • 所持品
    • 眼鏡
    • 煙草(ホープメンソール)
    • 腕時計(カシオ・丸型・デジタル)
  • 亡くなった場所
    • 東京都国分寺市西恋ヶ窪
  • 着衣・所持品の写真
  • 似顔絵

指名手配

逮捕令状が発付されているにも関わらず所在が不明な被疑者の逮捕を他の警視庁/道府県警察に依頼することを「指名手配」と呼んでいます。通常は全国の警察に手配されます。

犯罪捜査規範によって「他の警察から共助の依頼を受けた時には、誠実かつ速やかにこれに当たらなければならない」とされています。

  • 指名手配について
    • 警察署長または交通部高速道路交通警察隊長は、指名手配を行う必要があると認められる場合、刑事部刑事企画課長に犯罪資料を添付した指名手配書で指名手配を要求する、とあります
      • 指名手配は警察電報によって行われるが、緊急の場合は有線電話を使って連絡を入れ、その後で警察電報で指名手配をする必要があります
    • 逮捕令状の発付が間に合わない場合は指名手配書による手配が先になることもあるそうです
    • 原則として警視庁/道府県警察の捜査権限が及ぶのは所轄となる都道府県のみとなります(この境界を越えて勝手に捜査することはありません)
    • 指名手配された被疑者の顔写真等が必ず公開されるわけではなく、指名手配と公開捜査は全く別物です(指名手配はあくまで警察内部の取り決め)

指名手配された被疑者が逮捕された場合、逮捕した警視庁/道府県警察が指名手配を出した警察まで送り届けるか、手配側が迎えに行きます。前者を第一種手配、後者を第二種手配と呼び、通常は第一種手配となります。

  • 第二種手配となるのは、指名手配を出した警視庁/道府県警察が逮捕地まで行って捜査をする必要がある場合

捜査の種類(逮捕後)

引当り捜査

被疑者を逮捕し取り調べ等で判明した犯行について、犯罪現場に連れていって被疑者の立ち会いの下、犯行の状況やその内容について確認する捜査を指します。

現場へ連れていく前に被疑者に上申書を書かせて簡単な調書を取ります。窃盗をしたのなら、その場所を地図に書かせたり覚えている内容を書かせたりします。

  • 引当り捜査について
    • 現場への移動は捜査車両を使用します
    • 逃走防止のため被疑者を捜査車両から降ろすことは少ないものの、降ろす場合は被疑者と捜査員を相手錠(双方を手錠で繋ぐ)します

裏取り捜査

取調べで辻褄の合わないことや新しい情報が入った場合、必ずその裏取りをします。「自供しているから大丈夫だろう」でおざなりにしていると、公判でひっくり返される危険性もあるためです。

  • 裏取りの内容
    • 凶器がナイフならどう構えたのか、なぜそんな構え方をしたのか
      • 「映画で見た」のならどんなタイトルか、いつ見たのか
      • 「誰かに教えてもらった」のなら、その相手は誰か、なぜそんな話になったのか
    • 下着泥棒で被害者が分かっている場合は、被害者に盗まれた下着を確認してもらうこともあります
      • ただし女性警察官に確認してもらいます
    • 「本を読んでいて犯行を思いついた」と供述した場合、いつ・どこで・どんなタイトルなのかを喋らせ、実際にその本がその時期に発売されているかを確認します
      • 購入した書店で本人の供述した購入記録があるか、その人物が来店したかを確認します

捜査の手段

張り込み

被疑者や対象者が立ち回りそうな先の場所に張り込み、相手の言動を確認したり、容疑が固まっている場合には逮捕します。

対象者はもちろん張り込み先の周辺住民や関係者にも警察官だとバレてはいけないため、以下のような点に注意して張り込みます。

  • 注意点
    • 場所にふさわしい服装
      • 繁華街ならラフな格好や遊び人っぽいスーツ
      • 住宅街ならカジュアルな格好や飛び込み営業マンのようなスーツとバッグ
      • ビジネス街ならかちっとしたスーツにバッグ
    • 車を使うなら地元ナンバー

車で張り込み

対象者の家や立ち回り先の近くに捜査車両で乗り付けて張り込みます。

ドラマ等では運転席と助手席に並んで座っているが、実際は前と後ろに別れて交代で仮眠を取っていたりするそうです。

部屋を借りて張り込み

対象者の部屋を監視するためにそこがよく見える家やマンションの部屋の住人に頼み込んで部屋を借りて張り込むことがあります。

他人に家に上がられるし面倒に巻き込まれたくない思いから渋る人が多いものの、中には積極的に貸して、飲み物や菓子を渡して「動きありました?」と絡んでくる人もいるそうです。

張り込みあるある

  • 張り込み中の食事
    • アンパンと牛乳は鉄板じゃないそうです(アンパンは手も汚れないし簡単だからよく食べるそうですが、牛乳ではなく缶コーヒーやお茶になるとか)
    • 張り込み先でトイレを借りたりするのも面倒、部屋を借りていればあまり使うのも失礼なのであまり飲食をしないそうです
    • 女性警察官だと用を足すさいに装備を外したりして時間がかかるので、張り込み中は飲食しない風潮があるとか

尾行

被疑者や対象者の行き先や接触相手を確認するためにその行動を尾行することがあります。2人1組が原則です。

対象者に尾行を察知されないことが大事であり、あらかじめその移動手段を把握しておき、徒歩なら徒歩、自転車なら自転車やバイク等で尾行します。

  • 尾行について
    • 車の場合は間に1台挟んで尾行
    • 徒歩の場合
      • 1人がその後ろ、もう1人が1本隣の道を尾行しながら、時おり入れ替わって気づかれないようにします
      • 1人がその後ろ、もう1人は尾行している警察官を尾行することで気づかれにくいようにもしています
      • 100~200m程度の距離を取ります(駅や人混み等の場合はもっと近く尾行することも)

張り込みと同様、周囲に溶け込めるような服装を心がけます。

  • 夜間ならダーク系スーツ
  • 長時間であればリバーシブルのジャンパーを裏返しに着て覚えられないようにする等

タレコミ

公開捜査をしている事件やたまたまその現場に遭遇した、もしくは関係者等から事件に関する目撃情報が寄せられることがあります。これをタレコミと呼んでいます。

  • タレコミについて
    • 身元の確かな人物からのタレコミ
      • 身分を明らかにした人の証言は信憑性が高く裁判でもかなり有力な証拠として扱われます
      • 裁判の証拠にするためには捏造を防ぎ証拠能力を高めるために供述調書にその人の氏名、住所等が記載されます
        • しかしこの供述調書は証拠として被疑者の弁護士も閲覧可能であるため、最悪の場合は被疑者にその情報が渡り報復される恐れがあります
        • そのため「匿名の情報」として捜査報告書に盛り込まれることがあります
    • 匿名のタレコミ
      • 警察署等に電話で事件についての目撃情報等を匿名で知らせてくることがあります
      • 「あの事件の現場で〇〇を見かけた」と告げてガチャ切り等
      • 内容は玉石混交で、フェイクだったり悪戯、暴力団絡みなら敵対組織のタレコミだったりすることがあるそうです

捜査特別報奨金制度

対象となる事件について被疑者の検挙に繋がった情報の提供者に上限300万円(必要があれば1,000万円まで増額可能)を支払う制度です。

  • 捜査特別報奨金制度について
    • 対象となる事件は上記のウェブサイトで指定されています(警察庁の指名手配に指定されているものが対象のようです)
    • 報奨金は限度額を超えることはなく、必ず満額貰えるとは限らないようです
      • 金額は被疑者の検挙や事件解決への寄与の度合いに応じて変動します
      • 情報提供者が複数いる場合はその寄与に応じて限度額内で分割して支払われます(300万円なら情報提供者Aに200万円、Bに100万円で、300万円を超えない)
    • 情報提供者が匿名・警察職員・被疑者本人・共犯者・情報提供の過程で犯罪があった場合は支払われません

民間企業への照会

身上調査・捜査関係事項照会

警察が犯罪の被疑事実を裏付けるため、公共機関や民間企業・団体等に対してある人物の人定(その人物が何者なのか)または行動履歴(どこで何をしていたのか)の裏付けとなる証拠を得るために、必要な事項の照会をすることがあります。

刑事訴訟法第197条第2項に基づいています。

第百九十七条 捜査については、その目的を達するため必要な取調をすることができる。但し、強制の処分は、この法律に特別の定のある場合でなければ、これをすることができない。

 捜査については、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

 検察官、検察事務官又は司法警察員は、差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは、電気通信を行うための設備を他人の通信の用に供する事業を営む者又は自己の業務のために不特定若しくは多数の者の通信を媒介することのできる電気通信を行うための設備を設置している者に対し、その業務上記録している電気通信の送信元、送信先、通信日時その他の通信履歴の電磁的記録のうち必要なものを特定し、三十日を超えない期間を定めて、これを消去しないよう、書面で求めることができる。この場合において、当該電磁的記録について差押え又は記録命令付差押えをする必要がないと認めるに至つたときは、当該求めを取り消さなければならない。

 前項の規定により消去しないよう求める期間については、特に必要があるときは、三十日を超えない範囲内で延長することができる。ただし、消去しないよう求める期間は、通じて六十日を超えることができない。

 第二項又は第三項の規定による求めを行う場合において、必要があるときは、みだりにこれらに関する事項を漏らさないよう求めることができる。

e-Gov法令検索「刑事訴訟法」より引用、URL、2023年10月19日閲覧

捜査関係事項照会様式

引用元不明

捜査関係事項照会は印刷された用紙を用いて、警部以上の階級の警察官が実施するかどうかを判断し、所属長の決裁を受けて発出されます。しかし以下の事案については管理官や次長または副署長が決裁できます。

  • 管理官、次長、副署長が決済できる捜査関係事項照会
    • 変死事件に伴う死者の病歴確認が目的
    • 防犯カメラの画像入手が目的
    • ライフライン(電気・ガス・水道)の契約状況の確認
    • 金融機関に対する取引事実等の確認
    • 保険の契約状況の確認
    • 公共交通機関に対する利用状況の確認
    • 警察部内に対する照会

照会先に配慮して照会事項は最小限に留め、可能なものについてはあらかじめ回答用紙を添付します。

  • 照会の仕方
    • 返信用封筒は切手を貼って返信先は庶務担当とします
    • 捜査のための必要事項の報告要求のため、直接帳簿や書類・謄本等の提出は求めません
      • しかし相手が提出してきた場合は回答として取り扱っていいようです

捜査関係事項照会への回答はあくまで任意であり、回答しない、または無視したとしても罰則はありません。なお回答内容の責任は回答者が持ちます。

  • 回答内容について
    • 回答内容によって被疑者や関係者等に不利益が生じたり不法行為が発覚したりした場合、損害賠償責任を負うのは回答者となります
      • 回答を受けた警察は責任を持ってくれません
      • 個人情報の場合はその取り扱いを厳格にしないと回答者が被害を受けることになります

捜査関係事項照会を受けた相手が回答を拒否した場合は地方裁判所に申請して捜索差押許可状を元に強制捜査に踏み切ることもあります。

筆者が担当していたあるフィットネスクラブのシステムでは月1回ぐらいの頻度で警視庁からの捜査関係事項照会を受けていて、その度に該当する人物の入館履歴を回答していたことがありました。

携帯電話の利用状況

携帯電話会社は個人情報の塊を取り扱っていることから捜査関係事項照会ではデータを提供しないため、裁判官が発付する捜索差押許可状令状をもって以下のデータを提供してもらいます。

  • 過去の発信・着信記録
    • 日時、相手の電話番号
  • 携帯電話の位置情報
    • 携帯電話は通話をしていない状態でも電源が入っている限り通信可能な基地局を探して微弱電波を発信しているため、微弱電波を受信した基地局の位置からおおよその居場所が分かります
    • 電源を切り、さらに電池パックを抜けば微弱電波は発せられないそうです

NTT DoCoMoのプライバシーポリシーには以下のような記載がありました。

個人情報の第三者提供等
(13)当社は、上記(1)~(12)の規定に関わらず、次の各号のいずれかに該当すると認める場合は、本人の権利権益に最大限の配慮を払いつつ、個人情報を第三者に提供することがあります。
①本人から同意を得た場合
②法令に基づく場合
③人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難である場合
④公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難である場合
⑤国の機関もしくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼす恐れがある場合

NTT DoCoMo「プライバシーポリシー」より引用、URL、2016年8月24日閲覧

⑤の記載が警察からの捜査関係事項照会に該当するものだと思われ、状況に応じて捜索差押令状なしで情報提供できるようにも見受けられます。

SNSサイトの利用状況

X(旧Twitter)では捜査機関向けガイドラインが定義されています。

Xアカウント情報の開示請求

捜査機関がユーザーのアカウント情報の開示を請求する場合、カリフォルニア州サンフランシスコに所在するX Corp.またはアイルランドのダブリンに所在するX International Unlimited Companyに請求してください。Xは、適用法令に沿って発行された有効な法的文書に対応します。

個人情報の開示には呼出状または裁判所命令が必要
Xユーザーに関する非公開情報は、呼出状、裁判所命令、その他の有効な法的文書など、適切な法的手段に応じる場合、または以下に示す有効な緊急要請に応じる場合を除き、執行機関/捜査機関に公開されることはありません。

通信内容の開示には捜索令状が必要
通信内容(ツイートまたは画像など)の開示を請求する場合、Xに対する適切な管轄権を有する機関による有効な捜索令状、または同等の効力を持つ法的文書が必要となります。

アカウント情報開示請求はユーザーに通知されるか
アカウント情報開示請求はユーザーに通知されます。透明性と適正手続きを確保するため、Xのポリシーにおいては、合衆国法典第18編2705条(b)項に基づく命令などにより禁じられていない限り、XアカウントまたはPeriscopeアカウントへの情報開示請求があったことを、可能な限り早く(アカウント情報の開示前または開示後)当該利用者に通知し、その請求の内容をすべて伝えます。当該ユーザーへの通知を避けたい場合は、非開示規定として、Xから当該ユーザーへの通知を差し止める期間(90日間など)を指定してください。生命の危機が迫っている緊急事態、児童の性的搾取に関する事件、テロ行為など、緊急性が高い状況や通知が逆効果を招くような状況では、例外としてユーザー通知ポリシーは適用されません。

アカウント情報開示請求に記載する必要がある情報
適用法令に準拠してユーザーのアカウント情報を請求する際には、以下の情報を記載してください。

対象のXアカウントのユーザー名とリンク(例: @Xsafety、https://twitter.com/twittersafety)、またはXの公開固有アカウントID番号(UID)。
有効なPeriscopeユーザー名とリンク(例: @twittersafety、https://periscope.tv/twittersafety)。Periscopeのユーザー名を調べる方法については、こちらをご覧ください。
請求する情報の詳細(例: 登録利用者の基本情報)、およびその情報と捜査との関連性。
注記: 請求する情報が公開されていない(非公開ツイートなど)ことを確認してください。また、過度に範囲が広い請求や曖昧な請求には対応できません。
有効な公式メールアドレス(例: name@agency.gov)。Xが開示請求を受け取った後で連絡する際に使用されます。
捜査機関のレターヘッド(所定の正式な様式)を使用して発行されていること。

X「執行機関/捜査機関向けガイドライン」より引用、URL、2023年9月24日閲覧

聞き込みのテクニック

被疑者の関係者等へ聞き込んだ時に様々な事情から嘘をつく人がいます。挙動不審だったり内容から分かりやすかったりしてあからさまに嘘だと分かるものの、「嘘でしょう」と真正面から否定しないことが大事です。

あれこれ聞いて嘘の上塗りをさせた状態で「もういいでしょう、本当は〇〇していませんでしたよね」と優しく言ってあげると、大体の人が「すみませんでした」と本当のことを言ってくれるそうです。

良い警官・悪い警官

「共同質問」や「友人と敵」とも呼ばれる尋問時の心理学的な戦術です。実際の聞き込みや取調べ等ではないのかもしれませんが、ドラマ等でよく見るため記載します。

対象者に対して高圧的だったり粗暴な言動をする悪い警官役と、それを宥める優しい良い警官役の2名で相手をし、対象者が悪い警官に対して反感を覚え、良い警官がそれに理解を示すことで共感と信頼を生じさせることで望んでいた発言や証言を引き出したりするテクニックです。

以下はある事件の被疑者を追うため、その友人だった人物から行方を聞き出そうとしているケースでの例です。

友人「いえ、○○の居場所は知りません」

悪い警官「あ?小学校からの親友だろ?知らないはずはねえ!」

友人「いえ、本当に知らないんです」

悪い警官「おい、お前があいつを匿っているのか?あんな悪党を匿ってどうする?お前も逮捕されたいのか!」

友人「そんな……」

良い警官「ちょっとそんな決めつけ止めてくださいよ。ほら、怖がっているじゃないですか。コーヒーでも飲んできてください」

悪い警官がその場を離れたのを見て、

良い警官「あの人ね、この事件のせいで毎晩遅くて奥さんに怒られてて。悪気はないんですよ」

友人「そうだったんですか」

良い警官「いやあ、参ったな。少しでも手がかりがあればと思って来たんですが。またあの人、帰るの遅くなって奥さんに怒られちゃうな」

友人「……あの、本当に行方は知らないんですが、その……××に用事があるとは言ってました。でも××は本当にいいヤツで、子供も生まれたばかりで迷惑かけたくなくて……」 

その他

移動手段

地域課や交通課、機動捜査隊のように専用の捜査車両を持っていない場合は、基本的に徒歩か公共交通機関(電車・バス・タクシー)を利用します。

  • 基本的には捜査諸雑費から出すか自腹精算となります
  • 緊急時の交通費は捜査費として支払われます
  • 鉄道の改札で警察手帳を見せての「ただ乗り」は基本的にできません(事案によって、例えばホーム上で発生した事件等では扱いが変わります)

警察官が個人で所有している車を使うこともできるものの手続きが必要となるため、そのまま使っているケースもあるそうです。

  • 昔のドラマでは事件発生時に捜査員がパトカーに乗り込んで現場に駆けつけるシーンがあったものの、パトカーの台数には限りがあり基本的には全て使われているためそのようなことはできないそうです
  • 一般人の自転車やバイクを借りることもありません(乗り捨てることになって責任が持てないため)

バッティング

特に窃盗犯に多いケースですが、被疑者を追いかけていると他の警察署や警視庁/道府県警察の捜査員とバッティングすることがあります。

出し抜いて検挙するか合同捜査をするかは検挙率に響いてくる余罪の数にもよってくるそうで、余罪が少なければ出し抜いて検挙数の足しにすることもあるし、多ければ合同捜査をして検挙し検挙数を相手と折半することもあるそうです。

捜査共助

東京で窃盗犯を逮捕したら「沖縄で盗品を売った」と供述した時、コスト面からも裏付けのためにわざわざ沖縄まで出張はしません。(しかも2人1組のため費用は2倍)

その場合は沖縄県警察に連絡をして供述のあった店舗を巡って盗品を見つけてもらい、写真を送ってもらうよう依頼することがあります。確認して盗品に間違いなければ相手に任意提出を求め、その書類を送ってもらうことになります。

これを捜査共助と言い、刑事部の刑事総務課を通して沖縄県警察に正式に依頼する手続きが必要となります。

  • その手続きをすっ飛ばしたい時は、その警視庁/都道府県警察の知り合いに直接お願いすることもあるそうです
    • そういう知り合いは、巡査部長・警部補の昇任試験に合格して入校する管区警察学校で作ります
      • 該当する管区内の都道府県から様々な警察官が来ていて、研修期間中の数ヶ月間で人脈を作って後に繋げていきます

広域捜査隊

インターネットが普及し移動手段が様々になったことから犯罪が広域化し、同一犯が複数の都道府県にまたがって犯行に及ぶことが増えています。しかしながら警察は都道府県単位で組織されていることから、相互に緊密に連携しての捜査が重要となりました。

そのため都道府県をまたがって連続的に市街地が形成されている区域等において(例えば東京・神奈川・埼玉・千葉のような都市圏)では、事件発生時の初動捜査を迅速に行えるよう「広域捜査隊」の編成に関する協定が締結されています。

2 広域捜査力の強化

(1)広域捜査隊の設置運用
 通信手段や交通手段の発達等を背景に犯罪が広域化したことから、多くの犯罪捜査では、複数の都道府県にまたがって活動する必要が生じている。また、犯行後に素早く他の都道府県に逃亡する例や、同一犯人が広域にわたって連続的に犯罪を敢行する例も目立っている。我が国の警察組織は都道府県を単位としていることから、こうした事象に的確に対応するためには、都道府県警察が相互に緊密に連携して捜査を行うことが重要となる。
 このため、都府県境をまたがって連続的に市街地が形成されている区域等において、事件発生時の初動措置を迅速かつ的確なものとするため、都府県警察の単位を越えて広域的に捜査を行う広域捜査隊の編成が進められている。平成17年末現在、全国12地域で広域捜査隊の編成に関する協定が締結されている。

事例
 17年3月、栃木県で強盗未遂事件が発生し、栃木・茨城・群馬・埼玉の各県警察の警察官により編成された北関東広域捜査隊の隊員が現場から逃走する被疑車両を発見し、航空隊等と連携して追跡を行い、被疑車両を停止させた。同車両を運転していた無職の男(47)を事情聴取したところ、犯行を自供したため、強盗未遂罪で逮捕した(栃木、茨城、群馬、埼玉)。
警察庁「警察白書平成18年度版」/第2章 生活安全の確保と犯罪捜査活動より引用、URL、2023年10月8日閲覧

具体的な都道府県名は分かりませんが日本全土が適用されているのではないかと思います。e-Gov法令検索・犯罪捜査共助規則「第3節 広域初動捜査等」では特に都道府県や地域を指定しておらず、千葉県警察の広域機動捜査班運用要綱の制定についてでも特に対象地域・都道府県は制限していませんでした。

  • 広域捜査隊が扱う事件
    • 上記の千葉県警察の文書では以下の犯罪に限定されていました。
      • 殺人、強盗、放火等の凶悪事件
      • 人命に危険が及ぶおそれのある誘拐・人質事件
      • 特異な恐喝・脅迫事件
      • 反抗の手段・方法、被害の程度からみて特異な窃盗事件
      • 暴力団の大規模な抗争事件
      • その他社会的反響の特に大きい事件又は社会的不安を引き起こすおそれのある特異な事件
  • 設置先
    • 千葉県警察では機動捜査隊の中に広域捜査隊を編成して捜査に当たらせています

単独捜査

基本的に捜査は2人1組で、聞き込みの途中で被疑者が分かった場合にもう1人がその場を離れてすぐ捜査本部に連絡を入れることができます。

しかし1人で捜査をすることもあります。

  • 1人で捜査をするケース
    • 事件発生後すぐの初動捜査ではペアを組む余裕も人もいないため1人で捜査することがあります
    • 誘拐事件等の場合でクロに近い人物がいて、大勢やペアで行くと目立ってしまうような場合
    • 上司が昔関わった事件の手口と似ているものの断定できない場合、特命として1人で探らせることもある

1人で捜査し被疑者に繋がるような証拠を見つけた場合は、上司に報告し正式な手続きを踏む必要があります。鑑識をもう一度連れていき、被害者等の関係者を立ち会わせます。

  • 「証拠を発見したのがその警察官だけにならない」ように、第三者の確認が必要だということです
    • 関係者がいない場合は公的機関の人(消防署員等)等に立ち会ってもらいます
    • それも無理なら通行人にお願いしたりします